沖縄県勢女子で初めて日本競輪学校に入学した比嘉真梨代(中部商業高―名桜大出)と、男子のラモス・レオ(首里東高出)が共に3月に同校を卒業し、7月にプロデビューする。比嘉は県勢女子初のプロ選手として銀輪の世界で戦っていく。県自転車競技連盟は24日、那覇市のかりゆしアーバンリゾートナハで、同校に2度目の挑戦で合格し入学する伊藤颯馬(北中城高出)を含む3選手の飛躍を願い、祝賀会・激励会を開いた。同連盟の知念正和会長は3人を激励するとともに「県から3年連続で競輪学校入学が続いてうれしい。これも指導者らの頑張りのおかげだ」と話し、次世代を支える関係者らをねぎらった。比嘉とラモスは選手登録や新人訓練などを経て、7月にプロデビュー戦を迎える。
◆比嘉、感動与える選手に
中部商業時代に陸上選手として活躍し、2016年から本格的に自転車競技を始め、県勢初の日本競輪学校に入学した比嘉真梨代が3月に卒業し、今夏、デビューする。女子の競輪選手は100人前後。その中で比嘉は「期待してくれた人々に感動を与えられる人気選手になりたい」と常に先頭を狙う。
規律の厳しい競輪学校は日常とは別世界で「入れば卒業できる」と思っていた意識がすぐに甘いと分かったという。落第の可能性もある専門知識や整備に関するテストは自転車競技歴が浅い比嘉にとって難しく、「一つ一つのハードルが大変だった」という。
技術や体力には自信があり、100キロ以上の長距離練習やバンク300周などハードな練習もあったが、競い合う仲間と切磋琢磨(せっさたくま)し、114期生の中で在校成績7位で卒業したという。
夏のデビューまで男子プロの佐藤慎太郎や県勢選手らと練習を続ける。沖縄に戻った今は「練習がとても楽しい。強みのダッシュ力と持久力を鍛えていく」と述べ、デビューの準備にも余念がない。
近年、競技レベルを上げる「ガールズケイリン」は積極的なPRが特徴で「顔より太もも。」などのキャッチフレーズが有名だ。比嘉も「フレームやディスクホイールはかわいくしたい」と、見た目も重視しつつ「結果を出して女子の人気も上げたい」と語った。(嘉陽拓也)