男性長寿、南風原と西原 女性は日本一の北中城 県内市町村平均寿命


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 沖縄県保健医療部は26日、2015年の県内市町村の平均寿命を発表した。厚生労働省が今月公表した市区町村別生命表を基にしており、女性は北中城村で89・0歳、男性は南風原町と西原町が81・3歳で1位。最下位は女性が石垣市で86・6歳、男性は金武町で79・4歳だった。県は今後、地域での健康づくり施策を活性化するよう下位の自治体を中心に促し、改善につなげる考えだ。

 市区町村別生命表は厚労省が5年に1回まとめているもので、今回が4回目。女性の北中城村は3回連続で全国1位だった。そのほか中城村が2位、名護市が3位など、女性では7市町村が全国50位以内に入った。男性は全国50位以内の自治体はなかった。

 全国50位以内の自治体は、厚労省が小数点第2位の数字まで確認して正確な順位を発表している。それ以外の自治体は小数点第2位を四捨五入した数字しか分からないため、同率順位が多くなっている。

 女性で最下位の石垣市は、前回は87・7歳で県内9位だったが、今回は1・1歳短くなり大幅に順位を下げた。男性1位の南風原町も順位は前回調査と同じだが、寿命は0・6歳短くなっていた。

 都道府県別の平均寿命で沖縄は男女ともに順位を下げている。長寿日本一を目指す県は、市町村に対し(1)食育推進計画の策定(2)健康づくりボランティア養成や活動支援にかかる費用を補助する県の事業の活用(3)健康づくりに有効な取り組みや実践方法をまとめた「ゆいけんヘルスサポートブック」などの活用―を呼び掛けていく。

 国が全市町村に策定を求めている「食育推進計画」は、17年3月時点で全国自治体の78%で策定されているが、県内は9市町の22%で全国ワーストだった。県保健医療部の砂川靖部長は「施策展開をする意識付けにもなるので、市町村も策定してほしい」とアピールした。