高良(一般男子走り高跳び)ら4人大会新 沖縄県陸上選手権初日


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 陸上の第69回沖縄選手権大会兼国体選考会初日が5日、沖縄市の県総合運動公園陸上競技場で行われた。一般男子走り高跳びの高良留佳(那覇西高―国際武道大3年)は、大会記録を3センチ更新する2メートル13の大会新を樹立した。そのほか一般女子5000メートル競歩の山内レイラ(球陽高3年)が25分20秒34で大会記録を更新。津波愛樹(中部商業高―福岡大1年)が一般女子400メートル障害で1分0秒07で、25年ぶりに大会記録を塗り替えた。一般女子走り高跳びの徳本鈴奈(那覇西高―福岡大4年)は、1メートル75で自身が持つ大会記録を1センチ更新した。

冷静 全て一発成功/高良

一般男子走り高跳び 大会新記録の2メートル13を跳ぶ高良留佳=5日、沖縄市の県総合運動公園陸上競技場(上江洲由龍撮影)

 「(走り高跳びの技術を)自分のものにするためなら何でもする」。高良留佳(那覇西高―国際武道大3年)は、記録更新のためなら、ライバルで県の高校記録(2メートル13)保持者の奥濱練真(中部商高―福岡大2年)に助言を求めることもいとわなかった。そのハングリー精神と地道な努力が実を結び、大会記録を3センチ、自己ベストを4センチ更新する2メートル13を跳んで見せた。試技後は「(奥濱の県高校記録と)やっと並んだ。見に来てくれた家族にも、いいところを見せられた」と笑みがこぼれた。

 高良が目標としたのは、全日本インターカレッジの標準記録B(予選突破相応の記録)となる2メートル13。これまで記録更新を目前にすると「跳びたいという気持ちから前のめりになってしまう」のが課題だった。この日のため、練習では2メートル13を何度も跳び続けた。

 本番は1メートル90から2メートル00、2メートル05、2メートル11といずれの試技も一発で成功。迎えた2メートル13の大一番は、ゆっくり呼吸を整えてスタートに着き、テンポの良い滑らかな跳躍で成功させた。高3から2年間記録を伸ばせなかった時期も経ただけに、記録更新による久しぶりの県内頂点は「本当にうれしい」と喜ぶ。しかし、ここで満足せず「もっと上の記録を狙う。3週間後の関東インカレでも、優勝を狙いたい」と向上心は尽きない。(喜屋武研伍)

※注:高良の「高」は旧字体