【国頭】沖縄県国頭村で、捨て猫、捨て犬の増加や、希少動物を捕食する野生化した「ノネコ・ノイヌ」が問題となっている。これらを防ぎ、やんばるの安全で快適な生活環境と豊かな自然生態系を守るため、捨て猫・捨て犬が最も増えるといわれるゴールデンウイーク期間中の4月28日から5月5日まで、国頭村観光物産センターに隣接する「やんばる3村観光連携拠点施設」で捨て猫・捨て犬防止キャンペーンが行われた。
期間中は、国道沿いで、大型ディスプレイでの防止呼び掛けや、のぼり、横断幕を設置するなどしてドライバーに訴えた。
期間終盤の3日から5日までの3日間は、国頭村公認キャラクターくーやんと、県のキャンペーンの猫、犬の着ぐるみがフードコートやゆいゆい国頭施設内などを練り歩き、買い物や飲食中の客にチラシを配布。また、クイナ自然の森募金活動も同時に行った。チラシ配布には、村役場職員、NPO法人動物たちの病院職員のほか、沖縄ペットワールド専門学校、サイテクカレッジ教諭と生徒もボランティアとして協力し、延べ約40人が参加した。
2日間、ボランティアをした沖縄ペットワールド専門学校の池村真緒さん(2年生)は「着ぐるみを着て、話を聞いてもらうことができた。今回、チラシを受け取った人や車から手を振って応えてくれた人が、少しでも犬、猫、ヤンバルクイナについて考えてもらえたらうれしい」と感想を述べた。
村役場世界自然遺産対策室長の田邊依里子さんは「野生化したノネコやノイヌによるさまざまな問題が顕在化してきている。一つの解決策として『捨てない・放さない』などをはじめとした飼い主による適正飼養の徹底が挙げられる。これまでと同様、引き続き、キャンペーンなどを通じて重要性を訴えていきたい」と話した。
(新城高仁通信員)