絵本の料理が給食に 読谷・古堅調理場 月1度提供 食を通じて読書に興味


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 【読谷】沖縄県読谷村の古堅給食調理場は昨年7月から月に1度、絵本に出てくる料理を給食で提供している。4月25日は「はなちゃんのみそ汁」の絵本に出てくる、主人公のはなちゃんが作るみそ汁が給食に登場した。古堅小ではこの日、松田政美校長が校内放送で「はなちゃんのみそ汁」を朗読し、児童を楽しませた。松田校長は「絵本と給食のコラボを生かして、本のメッセージを大切にしたい。実際に児童が絵本を手に取り読んでほしい」と語った。

松田政美校長の朗読に耳を傾けながら「はなちゃんのみそ汁」を食べる児童=4月25日、読谷村の古堅小学校

 村内の3調理場は、絵本に登場する食べ物を実際に給食で提供する取り組みを実施しているが、このうち古堅給食調理場は毎月実施している。

 完食や「食わず嫌い」の克服などにつなげることのほか、読書への向上が目的だ。4月に赴任した松田校長は今後も毎月朗読するという。

 「はなちゃんのみそ汁」は、がんを宣告された母親が、5歳のはなちゃんに自ら台所に立つことを教え、一人でも生きていける力を伝えるという内容。再現されたのは、カツオや昆布でだしを取り豆腐やワカメなどの具材を入れる、はなちゃんが母親から習って作るみそ汁だ。

絵本を校内放送で朗読する松田政美校長

 2年生の牧門明花さん(7)は「はなちゃんのみそ汁はおいしかった。はなちゃんがお父さんと一緒にご飯を作るところが好き」と笑顔を見せた。

 儀保君枝栄養教諭は「子どもたちに給食を通して、本を読むことや食べることに興味を持ってほしい。これからも継続して取り組んでいきたい」と話した。

 5月は25日に「オバケカレー」に登場するカレーが配膳される予定だ。