シンガポールで開かれているアジア太平洋酒造協会(APB)基金サイン芸術賞2018のファイナリスト15作品に、美術家で映像作家の山城知佳子さん(42)=那覇市出身=の作品「土の人」(3面インスタレーション版)が選ばれた。
日本からは山城さんのほかに、田村友一郎さん=富山県出身=の「裏切りの海」も選出された。
アジアとオセアニアの46の国と地域からノミネートされた113の作品の中からファイナリスト15作品が選ばれた。
ファイナリストの作品は、シンガポール美術館で5月25日から9月2日まで展示される。6月29日にシンガポールで表彰式があり、その中で大賞などが発表される。
山城さんは「自分の足元の物語を描き、それが広い舞台に出て行けるということにうれしく思う。沖縄のことを(アジアに)広く伝えに行っているという意識が出てくる」と述べた。
「土の人」(劇場版)は5月8日にドイツで開かれたオーバーハウゼン国際短編映画祭で「ゾンタ賞」を、また昨年9月に「アジアン・アート・アワード」の初代大賞にも選ばれた。3面インスタレーション版のノミネートは初めてとなる。【琉球新報電子版】