【中部】沖縄防衛局は24日までに、米軍嘉手納基地と普天間飛行場の2017年度の航空機離着陸数をまとめ、関係自治体に調査結果を報告した。17年4月~18年3月の1年間に嘉手納基地では5万8066回、普天間飛行場では1万3581回の航空機の離着陸を記録。嘉手納基地を離着陸する航空機は約35%を外来機が占めた。普天間飛行場では滑走路の補修が完了した1月以降に固定翼機の離着陸やタッチ・アンド・ゴーなどが増加し、基地負担の増加が浮き彫りとなった。
沖縄防衛局は米軍基地周辺の実態把握などを目的に、17年4月から24時間体制で航空機の離陸や着陸、タッチ・アンド・ゴー、通過、旋回の目視調査を実施している。
嘉手納基地を離着陸した航空機は、年間5万8066回のうち2万281回がF35A戦闘機やFA18ホーネット戦闘攻撃機などの外来機だった。
日米が合意した騒音規制措置(騒音防止協定)で、米軍機の飛行が制限される午後10時から翌日午前6時までの離着陸も1525回確認された。規制時間帯の離着陸は外来機が817回(53・57%)と常駐機を上回った。
嘉手納には17年5~8月上旬に米コロラド州バックリー空軍基地所属のF16戦闘機が暫定配備され、F16は5月に373回、6月に482回、7月に558回の離着陸が確認された。
同11月に米ユタ州のヒル空軍基地所属の最新鋭ステルス戦闘機F35A、今年3月にはFA18が暫定配備され、3月の離着陸は月別で最多の6413回を記録した。
普天間飛行場では全機種合計で年間1万3581回が記録され、そのうち騒音規制措置で制限される深夜・未明の離着陸は569回だった。平均で毎月50回近くに上り、協定に反する訓練が常態化している。
機種別ではAH1攻撃ヘリが4343回で最も多く、全体の約32%を占めた。UH1多用途ヘリが3169回、CH53大型ヘリが2829回、MV22オスプレイが2300回と続いた。外来機は全機種合計で415回だった。
昨年1月に始まった滑走路の劣化に伴う補修工事が終わった今年1月以降はFA18戦闘攻撃機などの固定翼機が増加。それに伴い、月別では3月が1731回で最多を記録した。