赤土流出防止へ6月に事業発足 VR活用し問題啓発


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 赤土などの流出問題から、沖縄の海を守ることを目的とした「SUNFLOWER PROJECT(サンフラワープロジェクト)」が6月1日に発足する。県営農支援課が中心となり、趣旨に賛同する県内外の企業などと協力しながら、赤土問題の啓発のほか、流出対策を継続的に実施するための資金を募る。

 プロジェクトでは、VR(仮想現実)を使ったダイビング体験を実施する。沖縄のきれいな海と赤土被害を受けた海の違いをVRで感じてもらい、問題の深刻さを伝える。

 沖縄は県外と異なる赤土の土壌があり、雨水に流されて川や海に流出した赤土がサンゴなど海の生物に被害を与えている。プロジェクトの名称は、農作物を栽培しない時期の農地(休耕地)で、ヒマワリを植えて赤土の流出を少なくする工夫から名付けた。

 県によると赤土の流出源は農地が約8割を占め、県は対策事業で2018年度に1億5275万円を計上している。県営農支援課が中心になり、プロジェクトを通じて問題の啓発や寄付活動を広げ、持続的に事業資金を確保する可能性を探る。賛同企業も募集している。

 プロジェクトの一環として、6月1~3日に東京・池袋の「沖縄めんそーれフェスタ」でダイビングのVRや赤土流出問題のパネルを展示する。