伊江島の浜、赤く染まる サンゴの卵漂着


この記事を書いた人 Avatar photo 高良 利香
波打ち際にサンゴの卵が打ち寄せられ海が赤く染まった=30日、午前6時30分ごろ、沖縄県伊江村川平の魚類養殖場海岸

 【伊江】沖縄県伊江村の伊江港西側にある魚類養殖場海岸に29日から30日にかけて大量のサンゴの卵が打ち寄せ、砂浜が帯状に赤く染まっているのが30日、確認された。この現象は近年、同時期に阿良の浜や伊江ビーチなど伊江島の南海岸で広範囲にわたり見られる。

 満月となった29日、大潮前にサンゴが産卵し、南風に乗って波打ち際に流れ着いた。いつもは青く透明な海が無数の卵で赤くなり、周囲には潮の香りを強くしたような特有のにおいが漂っていた。

 伊江漁協の「伊江島海の会」は、島周辺の海域に生息するサンゴ礁の生態系を管理、保全するための活動を行っている。同漁協の八前隆一組合長は「島の周囲にはきれいなサンゴ礁が広がっている。神秘的な光景が毎年見られるよう、今後も環境保全やサンゴの自然再生に向けて取り組んでいきたい」と話した。 (金城幸人通信員)