「米軍協力で英語教育の充実」文言 「米軍」→「米国」に変更 負担軽減と矛盾 自民党内からも異論


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 【東京】政府の経済財政指針「骨太方針」に反映させるため、自民党が関係省庁に提言する政策要綱で、国際社会で活躍する人材育成を目的に「在日米軍の協力を得て、英語教育の一層の充実を図る」とした文言の主語を「在日米軍」から「米国」に変更することが30日、分かった。関係者が明らかにした。自民党内からも異論が噴出したためだが、米軍の協力を得て英語教育を推進する狙いは変わらず、表現だけを書き換える。

 政策綱領は「今後の沖縄振興の方向性について」と題し、骨太の沖縄振興に関する項目に盛り込むよう近く政府に提言する。

 具体的な事業内容は検討段階で、米軍基地内の大学などを活用し、英語教育を進める案などがあり、米軍を活用する方針は維持されている。

 米軍を活用した英語教育は、外務省が同様の取り組みを進めていることから、自民党沖縄調査会などから「骨太」に反映される提言に盛り込むべきだとの声があり、追記された。

 ただ、自民党関係者からも「表現が露骨すぎる」「基地負担軽減と矛盾する」などと異論があった。そこで政府関係者から説明を受けた自民県連などの要望も踏まえ、「在日米軍」という表現を「米国」に書き換えることで落ち着いた。

英文へ→After outcry from LDP members citing a conflict with the effort to reduce the burden of military bases on Okinawa, policy paper edited to change “U.S. military” to simply “the U.S.” in English education policy statement