2018年度県高校総合体育大会は30日、各地で3競技が行われた。
テニスは女子の高岡鈴蘭(沖縄尚学)が28日の団体に加え、前田優歩とペアを組み臨んだダブルス、シングルスも制し、3冠を達成した。男子ダブルスは中屋敷勇人・金城政来(沖縄尚学)が頂点に立ち、中屋敷はシングルスも制した。
ラグビーはコザが名護を24―19で下し、3年ぶりに優勝した。バドミントンは男子シングルスで島颯杜(南風原)が栄光をつかみ、団体、ダブルスと合わせて3冠。女子シングルスは黒島花音(糸満)が頂点に立ち、ダブルスと合わせ2冠を獲得した。
31日はサッカー競技を行い、6月1日はゴルフの団体戦と個人戦の決勝が行われる。
◇「本物」プレーで証明
1年の高岡鈴蘭(沖縄尚学)が女子の団体、シングルス、ダブルスの3冠全てで頂点に立った。昨年は全国中学大会でダブルス優勝、シングルスも8強に入った。特筆に値する成績は「本物」だった。3冠の中でもシングルスが圧巻で、決勝を合わせ今大会6試合で落としたのは3ゲームのみ。決勝の藤永笑子(沖尚)戦も8―0と力の差を見せた。
「レベルの高い高校で1年で3冠できるとは思っていなかった。すごくうれしい」。淡々とした表情の中にも、喜びが広がる高岡。ダブルスでは、不調だったペアの前田優歩をフォローし、「早めに決めよう」と168センチの長身からボレーを決めて勝利を呼び込んだ。
完成度の高い片手バックでコースをつくのが、持ち味の一つ。シングルス決勝でも随所で力強く打ち込みながら、この日は苦手だったフォアが左足でより踏み込むようにしたことで威力が上がり、何度もダウンザラインを決めた。サーブもワイドにスピンやスライスで外に逃げるようにし、エースを奪っていった。
大阪出身で地元で開催された2015年全国高校総体で「全然レベルが違う世界」を観戦した。その後「沖尚なら強くなれる」と進学を決めた。1年から経験する全国舞台に向け「3年生で最高の結果を出せるように、1年から結果を残していきたい」と静かに語る言葉に闘志が見える。
(屋嘉部長将)