サッカーJ3明治安田第12節、FC琉球は2日、沖縄市の県総合運動公園陸上競技場でAC長野パルセイロと対戦し、2―0で勝利した。琉球は5勝3分け3敗で暫定4位につけた。琉球は4―1―4―1の新たなフォーメーションで臨んだ。前半、Jデビュー戦となった和田凌を中心に相手ゴールに迫るも、GKにセーブされ、得点を奪えず折り返した。後半はパスがつながり、20分に枝本雄一郎から中川風希、和田へと流れるようなパスがつながり、和田が右足を振り抜き先制した。その10分後には富所悠がミドルシュートを決め、2―0で白星をつかんだ。長野からは2年ぶりの勝利となった。琉球の次戦は10日、神奈川県の相模原ギオンスタジアムでSC相模原とアウエー戦を行う。
◇強心臓「いつも通りプレー」
後半の中盤まで両チームゴールを割れない時間が続いた。琉球はスコアレスドローに終わった前節の秋田戦を繰り返すかと思われたが、J3リーグデビュー戦となったルーキーの和田凌が試合のリズムをつくる値千金のゴールを奪い取った。「全然緊張しなかった。いつも通りのプレーをした」と頼もしい言葉で振り返る。金鍾成監督も試合後、「良いシュートだった」と大きくうなずいた。
長野の前線への強いプレスでパスをうまくつなげられなかった。ゴール前の抜け出しを狙ったスルーパスも連係がかみ合わずに不発に終わり、無得点で前半を折り返した。けがから復帰した攻撃の要の1人、富所悠を加えた後半からパスがつながり始め、ゴール前で好機をつくり始めた。
両チーム無得点の均衡が破れたのは後半20分、中川風希の相手守備の裏を通すスルーパスにいち早く反応し、抜け出していた和田が相手GKと1対1に。思い切り右足を振り抜き、先制点となった。これがチームにも勢いを付け、押し気味に試合を進めた。30分に富所がペナルティーエリア手前からロングシュートを決めてガッツポーズ。貴重な追加点となった。
リーグ初登場で勝利の立役者となった和田。「これからも得点がなく、チームが苦しい状態の時、自分のシュートで流れを変える選手になりたい」とやる気をみなぎらせ、活躍を誓った。(喜屋武研伍)