全九州高校体育大会は17日、各県で行われ、ハンドボール女子は浦添商業が初優勝、男子は興南が準優勝し那覇西は3位だった。
陸上は女子棒高跳びで當山瑠音(中部商)が大会新の3メートル40で初優勝した。男子走り幅跳びは小川脩平(同)が7メートル42で1位だった。
バレーボール男子は西原が強豪の鎮西(熊本)にストレート勝ちし、初の栄冠に輝いた。
なぎなたは団体で首里が2連覇を達成し、演技では新川羽蘭・渡慶次真白組(知念)、山城り子・安次嶺心組(首里)が3位に入った。個人試合では安次嶺が準優勝した。
重量挙げは男子94キロ級の大城雄寛(沖縄工)が227キロ(スナッチ107、ジャーク120)で頂点に立ち、女子69キロ級は吉武温子(那覇国際)が177(81、96)で1位だった。
◆ハンド・浦添商、初の九州女王/速いカバーと多彩な攻撃
カバーの速い守備と多彩な攻撃を武器にする浦添商は九州でも持ち味を発揮し、九州ベスト16のチームの壁を突き破り、初の頂点に駆け上がった。玉城晴美監督は「相手の利き腕をしっかり封じ、攻めてきたら複数で挟む。この守備の約束事を徹底した結果」と選手らをたたえた。
決勝の明光学園(福岡)は2月の九州選抜で勝った相手。長身のダブルポストを常に警戒し、シュートレンジの広い左右45度も速いプレスで抑えていった。
明光は「3―2―1」守備を展開したが、個人技が得意の宮里真帆は「攻めやすい陣形」と個人技で起点となると、つなぎのうまい我那覇葵が展開し、左サイドの橋口明歩が厳しい角度でも決めていく。前半は13―12だが点差以上に試合内容は浦添商が上回っていた。
「足が止まらなければ勝つ」(宮里清コーチ)と臨んだ後半。明光学園の横一線守備に攻めあぐねて同点にされても、逆速攻を止める全員の素早い戻りと、GK山入端梨乃の連続好セーブで、振り切った。
主将の橋口は「春より得点力も上がり、攻撃の形も仕上がってきた。相手の速攻も密着してつぶせた」とチームの成長を実感している様子。我那覇は「自分たちのハンドを貫き、浦添高校の分まで一戦一戦勝ち上がりたい」と切磋琢磨(せっさたくま)してきたライバルの思いも胸に、全国舞台に乗り込む。
(嘉陽拓也)