安倍首相「辺野古移設進める」


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 安倍晋三首相は23日、沖縄全戦没者追悼式典終了後に記者団の質問に答えた。翁長雄志知事が平和宣言で改めて反対を表明した米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設について、「普天間基地の固定化は絶対にさせてはならないのが大前提だ。辺野古に移る機能は岩国や九州に分散しており、飛行経路も住宅の上空ではなくなり安全性は大幅に向上する」と移設の必要性を強調。「普天間の一日も早い全面返還を実現するため、関係法令に則りながら移設を進める」と計画通りに手続きを進める構えを見せた。

 また、名護市数久田の農業小屋で米軍基地からと見られる銃弾が見つかった事件について「人命に関わりかねない重大な問題と考えている。昨日、ハガティ駐日米国大使にも協力を要請し、射場を当面使用しないことになった」と自ら対応を指揮したことを説明した。

 戦後73年が経過しても米軍機の墜落や流弾などの事件・事故が頻発し、騒音を増大させる外来機の飛来といった地域住民の負担が増している事態への認識を問われ「戦後73年たった今も沖縄県民には大きな負担をしていただいている。是認できるものではなく、重く受け止めている。基地負担の軽減は一つ一つ結果を出していかないといけない」と述べた。【琉球新報電子版】