県議会6月定例会は25日、一般質問2日目を迎えたが、翁長雄志知事が膵臓(すいぞう)がん摘出後の投薬治療をするために欠席することを伝えた。治療に伴い知事が一般質問を欠席する意向は22日夕には新里米吉議長に県当局から伝えられていた。
しかし、議員には25日朝にしか伝わらなかったため、この日質問予定だった自民会派は県当局や県議会事務局の対応を問題視し、議会は空転している。自民はこの日の議会は休会して日程を延期するよう求めている。
県によると知事の体調に異変はないが、治療は当初22日に予定されていたものが25日に変更となった。病院側が当初予定の22日に人員を確保するのが難しかったという。
県当局は6月定例会の開会前に与野党で確認した「4項目」の中に、「体調によっては(知事が)その日の本会議を欠席し、副知事対応とする場合がある」と記載され、また口頭では治療日程もその理由に含むと確認したと説明している。
ただ知事の欠席が一般質問当日の朝になって議員に伝わったことや、治療対応の位置付けが書面では明確になっていなかったことなどについて、謝花喜一郎副知事らは25日午前、県議会で自民会派に陳謝した。
自民側は「事前の確認事項は、知事の体調が急変したような場合に欠席を認める内容だ。だからこういうことにならないよう、議会前に知事には治療に専念するよう求めていた。野党の質問権が奪われる」と反発し、対応の協議を求めた。
今後の議会日程をめぐり、謝花副知事や新里議長が対応を話し合っている。その後、自民側と協議する予定。【琉球新報電子版】