現職辞職に伴う宜野湾市長選 地元 水面下の調整進む 与野党、人選作業を活発化


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(左から)又吉清義氏、松川正則氏

 【宜野湾】11月の県知事選に向け、自民党県連などでつくる候補者選考委員会が宜野湾市の佐喜真淳市長の擁立を決めた。佐喜真氏が知事選に挑戦することになれば、現職辞職に伴う宜野湾市長選が実施されることになり、地元では水面下での調整が動き出している。他の選挙とのダブル選となる公算で、関係者らは戦術への影響も無視できないとして、佐喜真氏の動向を注視しつつ、人選や態勢づくりを急いでいる。

 今年は9月9日に市議選、11月18日の知事選実施が決定している。市民の負担や投票率向上を考え、市長選を実施する場合、どちらかとの同日選となる見込み。公職選挙法では、市長選は現職が辞してから50日以内の選挙実施を定めており、佐喜真氏の決断や辞職の時期がポイントとなる。

 佐喜真氏周辺からは、市議選と同日となった場合、後継者が市議会で多数を占める与党市議団とのセット戦術を展開できるため、どちらの選挙にも有利に働くとみる声がある。その一方で、自民党県連や党本部からは負けた場合の知事選への影響を不安視する声や現職市長として市議選を応援できる利点を指摘する向きが多く、日程は流動的だ。

(左から)宮城一郎氏、新垣清涼氏

 9月の市議選と同日であれば、投開票までわずか2カ月だ。佐喜真氏は既に後継者選びに着手しており、対する野党市議や与党県議らも市政奪還に向け候補者選考を急いでいる。

 関係者によると、佐喜真氏は既に数人に意思確認をするなどの人選を始めているもようだ。周辺からは候補者に松川正則副市長(64)や宜野湾市区選出の又吉清義県議(60)、市議のほか、経済界からの名前も聞かれる。

 一方、6年ぶりの市政奪還を狙う野党市議や市選出の県政与党県議らは6月、市長選に向けた準備会を発足した。市区選出の新垣清涼氏(68)と宮城一郎氏(51)の両県議が座長を務め、会の中に候補者選考委員会と政策委員会を設置する。

 関係者からは候補者として新垣、宮城の両氏や一部市議の名前が聞かれるほか、経済界からの人選を模索する動きもある。今月2日には市議会の各会派や政党、労組の代表らでつくる選考委の第1回会合を市内で開き、次回会合では具体名が挙がる見通しだ。

 選考委の一人は「佐喜真市長はもう知事選に出馬するだろう。市長選の時期がいつに決まっても対応できるように早めに準備を進めたい」と腕をまくる。

 市長選に地元選出の県議が出馬した場合は、知事選と同日に市区の県議補選も実施される見込み。市議選と市長選が同日の場合は補選への再挑戦への道もあり、選出県議にとって手を上げやすい環境にあるとの見立てもあるが、いずれにせよ、市長選の期日を左右する佐喜真氏の決断の時期が鍵を握る。
 (長嶺真輝)