辺野古 藻場削られる 市民「防衛局の鉄板原因」


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一直線に削り取られ、砂地があらわになった藻場=12日、名護市辺野古の沖合(ヘリ基地反対協提供)

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設の工事現場付近で12日、海底の藻場が削り取られているのを市民が発見した。藻場は長さ20メートル以上、幅40センチにわたって削られていた。市民団体によると、沖縄防衛局が投下した「鉄板アンカー」が台風の影響で引きずられたことが原因とみられる。

 現場はK4護岸の中心付近で、沖へ向かって一直線に藻場が削られていた。工事現場周辺の岩場に漂着している鉄板アンカーも確認された。鉄板アンカーは鉄板を重ねた塊で、オイルフェンスなどを設置するために海底に投下されるもの。

 藻場が削られている写真を撮った女性は「過去にもアンカーが流出したことがあり、失敗が生かされていない。こんなこともできない沖縄防衛局にサンゴの移植は不可能だ。一度、工事を止めて環境を守る仕組みを作るべきだ」と憤った。県に対しても「環境がこれ以上破壊されたら、取り返しがつかない。今すぐ承認撤回をしてほしい」と訴えた。