米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、翁長雄志知事が埋め立て承認の撤回を表明したことを受け、政党や市民団体などでつくる「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」は27日、那覇市の県民広場で緊急の集会を開いた。
県内各地から300人以上が参加し「翁長知事、頑張れ」「県民がついているぞ」とシュプレヒコールを上げ、撤回を支持するアピール文を採択した。
オール沖縄会議共同代表の高良鉄美琉球大学法科大学院教授は「県外、国外にも埋め立て承認の撤回が間違っていないと示すことができる表明だった」と知事の会見を評価し、あいさつした。
集会には県内各地から市民が訪れた。名護市辺野古の島袋文子さん(89)は「撤回をずっと待っていた。今後、裁判になるだろう。県が勝っても負けても、支えたい」と語った。「沖縄ばかりに基地が押しつけられ、苦労している。2度と戦争をしないため、基地はいらない」と訴えた。
ツイッターで集会を知り、駆けつけた島袋博江さん(43)=那覇市=は「いてもたってもいらない気持ちだった。あとは県民が知事を後押しするしかない」と決意を口にした。
長嶺勇さん(69)=恩納村=は午前9時過ぎから県庁を訪れ、集会に参加した。「撤回を表明しても国は総掛かりで沖縄を襲ってくるだろう。県民が一つになって、新たな島ぐるみ闘争を起こさなければいけない」と語気を強めた。【琉球新報電子版】