政治

5市議選、告示まで1ヵ月 知事選行方に影響も

 9月9日に沖縄県内26市町村の議会議員選挙などが集中する統一地方選は、名護、沖縄、宜野湾、南城、石垣の5市議選の告示(9月2日)まで2日であと1カ月となった。琉球新報の1日までの調べでは、今帰仁村議選(9月2日投開票)、北谷町議選(同)、うるま市議選(9月30日投開票)を含めた29市町村議会の総定数421に対し、481人が立候補の準備を進めている。5市議選は各首長の市政運営に対する評価が問われるほか、11月の県知事選の行方にも影響を与えそうだ。

 1日現在で、名護市議選(定数26)に32人、沖縄市議選(定数30)に35人、宜野湾市議選(定数26)に28人、南城市議選(定数20)に25人、石垣市議選(定数22)に27人が立候補を予定している。

 このうち米軍普天間飛行場移設の是非が争点となる名護市議選は、辺野古移設を推進する政府の後押しを受けて初当選した渡具知武豊市長を支える与党が議会の多数を獲得できるか、新基地建設反対や市民の基地負担軽減を訴える野党が引き続き過半数を維持するかが焦点となる。

 5市議選は9月2日に告示される。同4日には21町村議選が告示される。同9日に26市町村で一斉に投票が行われ、10日開票の竹富町議選を除き即日開票される。

<名護>辺野古新基地争点に

 【名護】名護市議選は今選挙から定数が1減の26となり、過半数の14議席を巡って与野党の激しい選挙戦が予想される。市議選には現在、現職21人、前職1人、新人10人の32人が立候補する見込み。工事が進む米軍普天間飛行場移設に伴う新基地建設や、2月に当選した渡具知武豊市長に対する評価も争点となる。現在の議会構成は与党13、野党14で少数与党となっている。

 事実上、移設を容認する渡具知市長を支える与党は、現時点で17人が立候補を予定。自民系会派は現職8人と前職1人、新人6人の15人を擁立する。公明は辺野古移設反対のスタンスを取ってきたが、渡具知市長を支える立場で現職2人が出馬する。辺野古新基地建設への協力で得られる再編交付金を活用した給食費無償化などの市政運営を前面に打ち出す。議会の過半数奪還を目指すが、自民系会派は立候補予定者が多く、関係者からは「票の取り合いになるのでは」との声も聞かれる。

 一方の野党は、現職11人と新人3人の14人が立候補を予定している。2月の市長選では渡具知氏が当選したが、野党は市議会の過半数維持を目標に、連携して全員の当選を目指す。選挙戦では辺野古への新基地建設反対や、市民の基地負担軽減を掲げる。6月の市議会で野党は、新基地建設反対の立場から再編交付金を活用した補正予算案を認めない姿勢を貫いた。一方で、立候補予定者の一部から「再編交付金を求める支持者もいる」との声も漏れ、市の振興に向けた戦略も問われそうだ。

 このほか、新人1人が野党的立場で立候補を予定している。

<宜野湾>市長選にらむ展開

 【宜野湾】米軍普天間飛行場の返還・移設問題で揺れる宜野湾市議選は、定数26に対し、現職18人、新人10人の28人が立候補を予定している。新人では、引退する市議の後継者や自治会長経験者ら既に地盤のある立候補予定者も多く、各予定者とも「前回より当選ラインは上がる」と少数激戦を見据えている。

 普天間飛行場の移設問題や基地被害への対応、地域振興策などが争点になりそうだ。佐喜真淳市長の約6年半の市政運営に対する評価も問われる。

 現在の議会構成(欠員1)は与党14人、野党8人、中立が3人。立候補予定者のうち、与党系は16人、野党系が8人、中立は4人。ただ野党は現時点の立候補予定者数で過半数に届かず、与党多数の議会構成に変化はない見通しだ。

 一方、佐喜真氏が11月の県知事選に出馬するため、市長選の年内実施が確実となっている。市議選と同日選となった場合は、各立候補予定者とも市長候補とのセット戦術を展開する見通しだ。

<沖縄>東部地域で激戦も

 【沖縄】沖縄市議選は定数30に対し、これまでに現職24人、前職3人、新人8人の35人が立候補を予定している。候補者が40人となった前回選挙より5人少なく、当選ラインは1400票前後と見込まれる。人口の約3分の1を占める東部地域で立候補予定者が集中し、激戦が予想される。

 現在の市議会構成は与党16人、中立・野党9人。与党は過半数維持を目指す。野党は現有議席の確保・拡大を狙う。

 2期目の桑江朝千夫市長が掲げる1万人規模の多目的アリーナ建設を巡っては、市議会で激しい論争が展開されており、桑江市政の評価を含めて論戦が繰り広げられそうだ。

<南城>与党の議席焦点に

 【南城】南城市議選は定数20に対し、これまでに現職15人、新人10人の25人が立候補する予定だ。

 現在の市議会の与野党構成は与党が3人、野党が13人、中立の立場を取るのが4人。

 1月に初当選した瑞慶覧長敏市長は少数与党となっており、与党が議会勢力をどこまで拡大できるか、野党が引き続き多数を維持するかが焦点だ。

 立候補予定者のうち、与党は現職3人と、瑞慶覧市長を支持していたり市長周辺から出馬要請を受けて立候補を予定したりする新人は合わせて4人となっている。

 野党は現職の8人に加え、引退する市議の後継者と保守陣営からの支援を予定する新人は計4人。

 中立の立場を取る立候補予定者は現職4人、新人が2人となっている。

<石垣>陸自配備の是非問う

 【石垣】石垣市議選は定数22に対して、1日時点で現職15人、前職2人、元職1人、新人9人の27人が立候補を予定している。流動的な要素はあるものの、30人前後での選挙戦となりそうだ。

 市議選では、市平得大俣の陸上自衛隊配備計画への対応などが争点となる。

 現在の市議会構成は中山義隆市長を支える与党が議長を含め11人、野党・中立11人ときっ抗している。議会の過半数確保を目指し、激しい選挙戦が展開されそうだ。

 陸自配備計画については中山市長が7月に正式に配備受け入れを表明したものの、予定地の半分を占める市有地の売却には市議会の同意が必要となる。このため、今回の市議選では配備計画への是非も問われることになる。



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