【ペルー】県人会館にレク施設 郊外の高齢者向けに


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ボランティアの指導の下、指を動かすレクレーションセンターの利用者=7月2日、ペルーの沖縄県人会館

 65歳以上の高齢者対象の「レクレーションセンター」の分所が7月2日、ペルー・リマ市郊外のペルー沖縄県人会館内に開所し、20人が入所し県人会館で高齢者向けのプログラムが開始された。ロサ仲松所長は「最初は週5日で120人の高齢者で開始するが、気候が良いことや、緑が多い環境の中で徐々に利用者数も増えて来ると思う」と語り、利用者増加に期待した。

 日系人長年の夢だったレクレーションセンターは、日本の神内良一氏の強力な支援の下、1992年、リマ市内に開設された。初代所長には小波津巳代子さんが就いた。地下1階、地上10階建てのビルは、1~3階がレクレーションセンターで、4~7階には日系婦人会事務所、日系人協会事務所、在ペルー各県人会事務所が入っている。8階は図書室、9~10階は日本語教室となっている。

 センターでは午前10時からボランティアや介護士指導の下、血圧測定、ラジオ体操、絵画教室、習字教室、遊戯やカラオケ、ゲートボールなどが行われ、午後4時の帰宅時間まで多彩なプログラムが行われており、利用者は楽しんで参加している。センターの利用者は計700人に上る。

 交通事情の悪化によってリマ市郊外から市内のセンターへのアクセスに2時間を費やす高齢者が続出したため、2017年度日系人協会会長のホルヘ国頭さんの提案で、郊外に住む高齢者にとってアクセスがいい県人会館に分所を設けることになった。
 (赤嶺光弘通信員)