【ドイツ】和楽器、武道に沸く 沖縄在住の夫婦が披露


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多彩な音色で観客を魅了した和太鼓奏者の金刺凌大さんとしの笛奏者の金刺文美子さん夫婦のユニット「そらなり」=6月、ドイツのミュルハイム・アン・デア・ルール市

 2016年、沖縄に移住し、沖縄と東京を拠点に全国各地や海外で活躍している和太鼓奏者の金刺凌大さん(37)と、しの笛奏者の金刺文美子さん(35)夫婦のユニット「そらなり」のコンサートがこのほど、ドイツのミュルハイム・アン・デア・ルール市にあるヴァルドルフ学校の体育館で行われた。コンサートは毎年、沖縄で1カ月間空手修行をする同市の無限道場究道館の主宰、ライナー・シュメーリング氏の招待によるもの。演奏とともに太極拳や組棒、空手も披露された。金刺凌大さんによる躍動感みなぎる演奏と心打つ多彩な音色の変化に、聴衆の中には感動し涙を流す人も少なくなかった。

 金刺文美子さんのしの笛と歌も郷愁を醸し出していた。沖縄から弟子の矢野宏行さん(48)、小島雅美さん(50)も同行。2週間のワークショップも開催され、参加者らとの合同演奏もあり、コンサートの最後を飾った。

 さらに、そらなりが編曲した、欧州評議会で欧州歌にも決まったベートーベン作曲「喜びの歌」変奏曲がアンコールとして演奏され、観客から大喝采が送られた。

 金刺夫妻は「観客のエネルギーと反応がすごく、とても演奏しやすかった。来年もまた演奏したい」と語った。