【宜野湾】9月30日投開票の沖縄県の宜野湾市長選に向け、同市副市長の松川正則氏(64)は21日、宜野湾市内で記者会見し、正式に出馬を表明した。米軍普天間飛行場の移設問題を「最重要課題」に位置付け、同飛行場の「固定化の阻止、負担軽減を日米両政府に訴えていく」と強調。飛行場の辺野古移設については「飛行場を抱えている本市だからこそ、移設先は発信できない。一日も早い返還を実現する」とした。
佐喜真淳前市長の後継候補として出馬することを繰り返し強調した上で「佐喜真市政で進めてきた街づくりや福祉政策を引き継ぎ、さらに発展させていく」と展望した。
注力する政策には、昨年返還された普天間飛行場東側区域の「市道11号」の整備や、飛行場周辺の街づくり事業、待機児童問題、全小学生を対象とした給食費の助成事業、医療費の無料化拡充などを挙げ、「暮らしの向上を一番に考え、積極的に取り組む」などと訴えた。
松川氏は無所属で出馬し、自民、公明の両党に推薦願いを出す予定。今週中に副市長の辞表を提出し、選挙活動を本格化させる。
一方、市政野党側は候補者選考委員会を設け、人選作業を急いでいる。
松川正則氏(まつがわ・まさのり) 1953年9月20日生まれ、宜野湾市野嵩出身。琉球大短期大学部卒。73年4月に市役所に入庁後、秘書広報係長や市議会事務局長を経て、2012年3月から市副市長。