献眼協力ありがとう 福井医師と浦添総合病院 アイバンク協が表彰


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県アイバンク協会の稲福全三理事長(左端)から感謝状を受ける浦添市総合病院の福本泰三院長(左から2人目)と救命救急センターの福井英人医師(同3人目)。右端は県アイバンク協会の比嘉憲太郎常務理事=23日、浦添市

 【浦添】沖縄県アイバンク協会(稲福全三理事長)は23日、献眼の情報提供に貢献したとして、浦添総合病院(福本泰三院長)と同病院救命救急センターの福井英人医師に感謝状を贈った。浦添市の介護老人保健施設アルカディアで開かれた表彰式には福本院長や福井医師ら病院関係者が出席。今後も献眼に協力していく決意を示した。

 県アイバンク協会は1984年に設立されて以降、目の不自由な人への移植のため、眼球のあっせんなどの活動を展開してきた。目の不自由な人に眼球を提供する献眼で移植を受けた人数は、活動開始以降これまでに県内で210人で、現在は36人が移植を待っている状況だという。同協会によると2017年度の献眼実績は過去最高の17件で、そのうち13件は浦添総合病院からの献眼の情報提供によるものだった。

 浦添総合病院は院内に移植委員会を設置し、病死した人の家族などに臓器移植の意思確認などをしてきた。角膜については年間約80件ほど家族に意思確認しているという。

 表彰式で同病院の福本院長は「故人や遺族の志を大切にし、角膜の移植につながるよう精いっぱい頑張りたい」と述べた。福井医師は「10年ほど前からご遺族に角膜の提供ができるという情報提供を始めた。地道な活動が認められうれしい」とした上で「臓器移植について理解が広がるような仕組みが必要だ」と話した。

 県アイバンク協会の稲福理事長は「浦添総合病院の深い理解と協力に感謝したい。今後ともよろしくお願いします」と謝意を示した。