村の幸せ、海に祈る 大宜味・塩屋湾 「ウンガミ」


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海水に漬かり、太鼓やかけ声で出迎える女性たち見守られながら笑顔で到着するハーリー船の男性たち=4日午後2時すぎ、大宜味村の塩屋湾(ジャン松元撮影)

 【大宜味】国の重要無形民俗文化財に指定されている大宜味村塩屋湾のウンガミ(海神祭)が4日、村塩屋湾と周辺の集落で行われた。厳粛な雰囲気の中、カミンチュ(神女)による御願や御願バーリーを通して豊作や豊漁、健康などを祈願した。会場には多くの観客が足を運んだ。

 御願バーリーでは、カミンチュを乗せた船を男性が力一杯こいだ。終着点の塩屋にある浜では鉢巻きや帯を身につけた女性たちが腰のあたりまで海に漬かり、掛け声とともにハーリ―を迎えた。

 カミンチュとして行事に参加した湧川ツヤ子さん(73)は「この行事は神様に感謝を伝え、豊作や豊漁、区民の健康を祈願する。地域が一つになって、行事に取り組める機会にもなっている」と話した。