6市町村 公開請求必要 政活費領収書 識者「活動見えぬ」 統一地方選


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 政務活動費を支給している沖縄県内の24市町村議会(2017年度時点)のうち6市町村議会で、政務活動費の領収書の閲覧に情報公開請求が必要となっていることが、7日までに分かった。一方、那覇市は2017年からインターネット上で公開しているほか、17市町村は議会事務局で閲覧することができる。識者は「住民に対して議員の活動が見えるようにすることは喫緊の課題だ。情報公開請求を受けるまでは公開しないというのはおかしい」と指摘している。

 琉球新報は41市町村議会事務局にアンケートを実施した。

 政務活動費は議員が政策研究や調査などに使う費用で、議員報酬とは別に税金から支給される。2017年度は、県内41市町村のうち24市町村で支給。西原町は財政難を理由に18年度から一時休止している。

 那覇市議会は、17年2月の議会改革推進会議でネット公開を決め、領収書を市のホームページで公開している。議会の透明性向上を求める市民の要望を受けて決定したもので、県内では初の取り組み。那覇市以外では、名護市など17市町村では議会事務局などで閲覧できる。

 情報公開請求を必要としている浦添市は「今のところ(公開の在り方を変更する)話は出ていない。今後、議員から話があれば精査していくことになる」と述べた。他の市町村でも「現在は特に議論されていない」という。

 領収書の公開について、佐藤学沖縄国際大教授(政治学)は「政務活動費は議員活動をする上で必要だ」とした上で、「領収書は情報公開請求を必要とせずに公開されることが当然だ」と指摘した。また「請求を必要としている議会で、公開方法の変更が議論されていないことも問題だ」と話した。
 (統一地方選取材班)