【粟国】人口約700人の沖縄県粟国村の村議選で、赤嶺眞知子さん(61)が初当選を果たし、村政初の女性議員が誕生した。故郷への強い思いから出馬した赤嶺さんは「責任の重さを感じる。航空路の再開と医療充実に取り組みたい」と喜びをかみしめた。4月から粟国島と沖縄本島を結ぶ定期航空路線がなくなり、緊急時の頼みの綱だったエクセル航空も6月のヘリ事故以来、運休する。「人口が少なくなり島全体が沈んでいる。人口を増やし明るくするためには、まず交通の便をよくしないと」と強調する。
毎週土曜日、公民館で島の子どもたちにボランティアで書道を教えて26年になる。「子どもたちは高校で島を出る。厳しい社会でも字がしっかり書ければ評価されるし、苦しい経験を乗り越えたら人間は成長する」と話す。時には厳しく指導するが「島の子は自分の子どもだからね」と優しく笑う。「男も女も関係なく、議員として村民の声を国や県に訴えていきたい」と顔をほころばせた。