【宜野湾】宜野湾市観光振興協会(高里健作会長)が、電動自転車の貸し出しサービスを始める。10月に試験的に開始し、11月から運用を本格化させる。観光客が車で観光地間のみを移動する傾向が強まる中、自転車の導入で市内での消費の活発化や魅力の再発見につなげる狙いだ。利用者が道中で買った商品を店舗で預かり、ホテルなどに届けるサービスも同時に始め、利便性を高める。
自転車は4台導入し、随時増やす考え。料金は1日2160円か、30分216円。国際運転免許を持たない外国人や、免許を取れない年代の観光客を主なターゲットに据える。沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の事業「ちゅらチャリ」の一環。
市では、トロピカルビーチのある海浜公園や嘉数高台公園などが観光客に人気だが、市内には歴史的な場所、建造物や昔ながらの商店街も残る。自転車からの「視界」を提供し、新たな魅力を発掘してもらう。
今後は沖縄市や北中城村などの観光協会とも連携し、他市町村での「乗り捨て」や、充電場所の設置を進める。荷物預かりサービスは市商工会と連携し、利用客が買った商品を一時店舗で預かり、協会が回収してホテルなどに届ける仕組みだ。
高江洲義之事務局長は「『通過型』だった宜野湾観光を『着地型』にすることで、観光客の買い物や飲食を活性化させる」と自転車観光の狙いを語る。協会は9月中に海浜公園近くの宜野湾マリン支援センターに拠点を移し活動を活発にする方針。高江洲さんは「今後も多くの仕掛けを展開したい」と意欲を語った。