翁長雄志知事の死去に伴う第13回県知事選は13日告示され、17日間の選挙戦に突入する。名護市辺野古の新基地建設の是非を最大の争点に、米軍普天間飛行場の返還手法や経済振興、子どもの貧困問題、子育て支援などを巡り舌戦が繰り広げられる。これまで前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=と、県政与党が推す衆院議員の玉城デニー氏(58)の主要2氏が出馬表明しており、選挙戦は事実上、両氏による一騎打ちとなる見通しだ。
米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題について、佐喜真氏は「普天間飛行場を一刻も早く返還することが重要」として、新基地建設の是非については明確にしていない。玉城氏は「国に対し、(承認撤回した)県の判断に従うよう強く求める。あらゆる手段を行使して建設を阻止する」と訴えている。
埋め立て承認撤回により、辺野古の工事は現在止まっている。知事選後には、国との法廷闘争が予想されるが、選挙の結果は新基地建設に大きな影響を与えるとみられる。
佐喜真氏は12日夜に開かれた与那原支部事務所開きに出席し「今回の選挙の重要性に鑑み、私に力を貸してほしい」と訴えた。玉城氏は那覇市で行われた女性総決起集会に出席し「明日の沖縄を一緒につくっていこう」と呼び掛けた。
立候補の届け出は13日午前8時半から県選挙管理委員会で行われ、午後5時に締め切られる。12日現在の選挙人名簿登録者数は115万8569人。14日から期日前投票が始まる。
佐喜真氏は13日午前8時半から那覇市牧志のいとみね会館前で出陣式を実施し、第一声を発する。玉城氏は13日午前10時50分から伊江島で出発式を実施し、第一声を発する。