ツルハドラッグが沖縄に進出 来年2月 金秀商事とFC契約


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フランチャイズ契約を発表する(左から)ツルハの鶴羽順社長、ツルハホールディングスの堀川政司社長、金秀商事の中地健社長、呉屋秀將取締役執行役員=13日、東京証券取引所内

 【東京】金秀グループの金秀商事(西原町、中地健社長)は13日、北海道を拠点に全国でドラッグストアを経営するツルハ(札幌市、鶴羽順社長)とフランチャイズ契約し、沖縄県内でドラッグストアの展開に乗り出すと発表した。2019年2月に1号店を出店予定だ。既存のスーパー、かねひでの一部を業態変更するなどして店舗網を広げ、初出店から3年で50店、5年で100店舗を目指す。ツルハがFC契約で特定の地域を任せるのは初めてという。

 金秀商事の中地社長と呉屋秀將取締役執行役員、ツルハの鶴羽社長、親会社のツルハホールディングス(HD)の堀川政司社長らが同日、東京証券取引所内で記者会見した。

 1店舗目は本島南部地区を想定する。離島地域への出店も視野に入れる。

 県内ではドラッグストアの出店が相次ぎ競争が激しくなっている。金秀商事は店舗面積を他のドラッグストアチェーンに比べ半分近い150~200坪程度に抑える一方、出店密度を高める(ドミナント化)ことで他チェーンと差別化し、競争力を高める。

 金秀商事はスーパーの「タウンプラザかねひで」の既存店舗を統合した大型化を進めており、統合後に閉店した店舗も活用していく。

 中地社長は「薬品と金秀商事が強みとする生鮮食品の販売を組み合わせられれば、既存のドラッグストアにはない店舗形態になりうる」と語り、店舗の差別化に意欲を示した。

 ツルハHDは店舗網の全国展開を目指して、地域のドラッグストアチェーンを合併・買収するなどして未出店地域への進出を強化している。グループ全体で2006店舗(12日時点)と全国最多の店舗数を誇る。

 堀川社長は「ツルハは人口1万~1万5千人につき1店舗を展開しているが、沖縄は現在2万人に1件程度で、市場として魅力的だ」と強調。ツルハの持つ店舗運営ノウハウと金秀商事の力を組み合わせることで「大きなシナジーが発揮できる」と期待を寄せた。