【ボリビア】日系社会に将来貢献 JICA招へい参加の比嘉さん 日本で研修、目標語る


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 国際協力機構(JICA)が主催する中学生招へいプログラム「日系社会次世代育成研修」にボリビアを代表して参加したオキナワ第一日ボ学校の県系3世、比嘉貞雄さん(14)。1カ月間に及ぶ日本での研修では、神奈川県横浜市を拠点に工場や博物館の見学をはじめ、ホームステイを体験したり中学校の授業に参加したりして、日本について学んだ。比嘉さんは「出会った日系人たちとのつながりを生かして、将来、日系社会の発展に貢献していきたい」と強調した。

日本での研修に参加した比嘉貞雄さん(手前右端)ら研修生

 研修にはブラジルやアルゼンチンなど中南米5カ国の日系人子弟ら37人が参加。日本での研修を通じて日系人としてのアイデンティティーを確認し、将来、日系社会に貢献することを目的としている。

 比嘉さんは日本に1カ月滞在した。移住について学習したほか、京都と神戸も訪れ、日本の神社や伝統工芸、歴史、文化、最新技術について学んだ。

 比嘉さんの実家は大衆食堂を営んでいる。1960年、旧豊見城村出身の祖父、永徳さんが第10次移民団としてボリビアに移住した。親子三代で比嘉食堂を経営し、日系人だけでなくボリビア人にも人気がある。貞雄さんは2016年に初めてルーツである沖縄県を訪れ、今回で2度目の訪日となった。横浜市内の中学校で授業体験をし「社会の授業が難しかったが、クラスメートが優しくて助けてくれた」と話した。

 比嘉さんは「日本語を大切にしないといけないと分かった」と強調。将来の夢については「大学で、物をつくることを勉強したい」と語った。

(安里玉元三奈美通信員)