沖縄県知事選、ツイッター分析 [識者談話]SNS、投票行動に影響


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

高畑卓(選挙ドットコムCEO)

 有権者のうち、浮動票の割合が高い若者層は新聞よりもインターネットで選挙情報を得ており、その中でもSNSが最も接触が多い。2013年にインターネット選挙運動が解禁された。有権者の約30%はネットを参考にしており、僅差の勝負ではネットでの情報発信は無視できない存在になっている。弊社サイトも投票日の前日と当日の午前中にアクセスが多くなる。投票に行く前にネットで情報を得ていることが分かる。

 ネット選挙運動は候補者の情報発信を容易にし、有権者が政治に参加しやすくすることが狙いだ。選挙を変える可能性を秘めているが、現状はそうはなっていない。浮動票である若者層は日中に街頭演説を聞きに行かない。候補者はSNSで街頭演説のお知らせをするのではなく、演説の中身をアピールする、コミュニケーションするなどの工夫が必要だ。候補者本人のSNSをフォローする人はごく少数で、ほとんどの人がフォロワーなどから間接的に情報を受けている。リツイートされることによって広がる。これはいい情報もネガティブな情報もフェイクニュースも同じ。有権者はホームページやSNSアカウントなど候補者本人の発信から情報を得ることも必要だ。 (談)