【うるま】沖縄県うるま市平良川自治会で16日、14年ぶりにカジマヤーパレードが開かれた。同地域に住む高江洲康一さん(96)の希望で、半年前から親族を中心に企画され、自治会の協力を得て実現した。華やかに装飾された車両に乗り込んだ高江洲さんは「長生きしてみるもんだね」と満面の笑みを浮かべ、地域住民からの「おめでとう」の言葉に、手を振って応えた。
きっかけは、高江洲さんの「どこかで祝賀会開くよりも、うるま市内全体をパレードしたい」との思いだった。その思いを受け、約半年前から月に1度、親族が集まり企画を進めてきた。中心となって企画した長男の妻の高江洲吉子さん(63)は「おじぃのために離島から県外、海外に住む知人や親戚に声を掛けて、みんな忙しい中集まってくれた」と集まった親族や知人ら約80人に感謝の思いを語る。
企画当初は「うるま市内全部をパレードしたい」と言うほど、高江洲さんがパレードに懸ける思いは熱かった。その思いに自治会も全面協力した。平良川自治会の蔵根勝秀会長は「高江洲さんが元気なのが何より。本人たっての希望だったので、自治会としても協力できればとの思いだった」と語る。
パレード終了後、高江洲さんは「こんなに大々的にできるとは思わなかった。うちの家族が考えてやってくれたんだよ」と誇らしげだ。久方ぶりに勢ぞろいした孫やひ孫、やしゃごたちに目をやり「子、孫たちがみんな元気で育ってもらえれば、上等だね」と語った。