103歳 投げる喜び 全国最年長ボウラー・前原さん 慕う仲間が親睦大会


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仲間が見守る中、マイボールを投げる前原信光さん=17日、北谷町桑江の北谷ボウル

 【北谷】敬老の日の17日、北谷町桑江の北谷ボウルで、全国最年長の長寿ボウラー前原信光さん(103)=沖縄市=の誕生日と長寿を祝う「前原信光さん103歳記念 親睦ボウリング大会」(北谷ボウル主催)が開かれた。前原さんは「生きている間はボウリングを続けるよ。120歳まで大丈夫」としっかりとした足取りでマイボールを持ち、ボウリングを楽しんだ。

 ボウリングとの出合いは44歳の時だ。友人の誘いでボウリングを始めて約60年。今では週2回、浦添市と北谷町のボウリング場に通い、日々プレーを楽しむ。ボウリングの魅力は「自分の投げたボールが思った通りにピンに向かって進んでくれる」と語り「欲を持ったらいけないよ。自然体が一番いい」とこつを語る。2016年度には、日本ボウリング場協会が毎年発表する「全国長寿ボウラー番付」で、全国最年長ボウラーになった。それから18年度まで3年連続、男性の部最年長に当たる「横綱」となっている。

 前原さんは、北谷ボウルを訪れるシニアボウラーたちの人気者だ。来場者から「前原さんの長寿にあやかり、みんなが楽しむイベントを開いてほしい」と要望があり、2年前から毎年親睦大会を開催する。この日集まったシニアボウラーは約80人。北谷スポーツセンターの米須義明代表は「参加者の中には5人も全国長寿ボウラー番付に載っている方がいる。ボウリングは健康にも寄与する。来年、再来年もまたこうしてみんなで楽しみたい」と参加者の健康、長寿を願った。

 セレモニーでは、8月に103歳の誕生日を迎えた前原さんにケーキや花束が贈呈された。前原さんは「この年になっても、こんなによくしてもらって涙が出る。どうか皆さんもいつまでも健康で」と謝辞を述べ、仲間たちから「おめでとう」と拍手が贈られた。

全国長寿ボウラー番付「横綱」の前原信光さん(前列中央)と、前原さんを慕う高齢者ボウラーの人たち