沖縄県知事選 候補ポスター、庁内掲示 県、庁舎管理の不備謝罪


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沖縄県庁(資料写真)

 沖縄県企業局の金城武局長は20日、県知事選のポスター掲示場以外に張り出すことができない候補者の法定ポスターが県庁舎内の掲示板に掲示されていたとして、庁舎管理の不備を謝罪した。企業局職員でつくる労働組合、全水道沖縄の管理する組合掲示板に玉城デニー氏の法定ポスターが貼られていたのを、同日の県議会臨時会で自民会派が追及していた。

 県選挙管理員会によると公職選挙法143条で候補者ポスターは指定の掲示場に掲示することになっている。金城局長は「公選法上問題があると考えている。庁舎管理者としてこのような行為を見逃したことをおわびする」とコメントを出した。ポスターは組合役員が個人の判断で組合掲示板に貼り出しており、選管の指摘を受けて外した。

 自民党は臨時会の冒頭、公務員の政治活動を制限する地方公務員法違反だと主張し、地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委員会)設置を求める動議を出した。しかし県政与党の反対多数で、臨時会への議事追加は否決された。

 閉会後、沖縄・自民党の島袋大代表らは「県庁内で特定の候補者の選挙活動をすることが異例だ。与党は数の力で否決した」と抗議。与党の社民・社大・結の照屋大河会派長は「県が調査をすると言っているので、県議会で調査する段階ではない」と述べた。