全国で「元気」発揮へ 福井国体 県選手団結団式


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福井しあわせ元気国体へ向けて気合十分の県選手団=21日午後、那覇市の県立武道館メインアリーナ

 第73回国民体育大会「福井しあわせ元気国体」に向け、今回が3年目となる渡嘉敷通之総監督に目標や課題、意気込みを聞いた。渡嘉敷総監督は目標を30位台とし、「選手には体調をしっかり整え、持っている力を全て出し切ってほしい」とエールを送った。

 ―3年連続で総監督として臨む意気込みを。
 「昨年は45位。今年こそ30位台を目指したい。個人競技は点数を取っているが、成年の団体が少し弱い。他都道府県に比べて、県内に実業団のチームが少ないことが原因だと考えられる。強化費など、援助の体制を整え、少しずつ改善されてきている」

 ―注目競技や選手は。
「重量挙げやレスリング、なぎなたなどのほか、九州ブロックで4種全て本戦出場を勝ち取ったボウリングに特に注目している」

 ―目標の順位を達成するには。
「とりこぼしが一番怖い。今年は先行競技で勝てるものを落としてしまった。選手一人一人が、(沖縄のためにという)意識を持つことが重要だ。試合までしっかりコンディションを調整し、ベストな状態で臨んでもらいたい」

 那覇市の県立武道館で開かれた福井しあわせ元気国体(29日~10月9日)の県選手団結団式には、143人が参加した。日ごろ別の場所で切磋琢磨(せっさたくま)する年代も競技も多様な選手らが一堂に会し、互いの健闘を誓った。昨年の愛媛国体は45位で終えた。沖縄県はことし、山口国体以来7年ぶりの30位台を目指していく。

 県体育協会の佐久本嗣男理事長から選手を代表し、認定証を渡された新垣翔二郞(柔道少年男子、沖尚高)は「ことしこそ30位台を目指し、誇りと責任を持って県代表にふさわしい試合をしたい。気持ちで負けないをモットーにやって来たが、国体でも気持ちで戦う。最後まで全力を尽くしたい」と決意表明した。佐久本理事長は「夢、感動を与える使命を胸に悔いのない試合をしてほしい」と選手らを激励した。

 県勢注目選手には重量挙げアジア大会日本代表の成年男子77キロ級の宮本昌典(沖縄工高―東京国際大)、レスリング成年男子フリースタイル74キロ級で愛媛国体準優勝の金城希龍(浦添工高―国士舘大出、自衛隊体育学校)、全国高校選手権で県勢初優勝したライフル少年女子の饒平名アリス(興南高)、ボウリングでアジア大会日本代表の成年男子・幸喜将太(エナジックボウル美浜)と全国高校2冠の少年女子の太琳華(中部商高)、インターハイ優勝の首里高を県予選で破って九州ブロックも制したなぎなた少年女子(牧田千佳、比屋根璃乃=以上沖尚高、砂川海空=知念高)らがいる。

福井しあわせ元気国体への意気込みを語る渡嘉敷通之総監督