松川氏「自公維」協力態勢/仲西氏「オール沖縄」支援
米軍普天間飛行場の返還・移設問題が最大の争点となる宜野湾市長選は、各中央政党の推薦も続々と決定し、支援態勢の構図が固まった。今年の名護、石垣、沖縄の市長選で勝利を重ねてきた「自公維」は、佐喜真淳前市長(54)の市政継承を訴える前宜野湾市副市長の松川正則氏(65)を推薦。翁長雄志知事が築いた「オール沖縄」勢力を構成する県政与党などは、県高校PTA連合会前会長の仲西春雅氏(57)を推す。県知事選と同日になるため、知事選候補者である佐喜真淳氏と玉城デニー氏(58)の支援態勢と重なっている。
松川氏は2年8カ月前の前回選挙で佐喜真氏を推した自公に加え、維新も22日に推薦状を交付した。菅義偉官房長官や自民の塩谷立選挙対策委員長ら政府与党の国会議員らが続々と応援に入るほか、建設や医療業界など業者の推薦も多く取り付けた。
松川氏本人は9日の市議選で全員当選した与党市議16人と連日地域や企業回り、朝の手振りを繰り返し、知名度向上を図る考え。中立系市議2人も側面から支援するほか、知事選候補の佐喜真氏とセット戦術を展開する。
仲西氏は社民、共産、社大、自由、国民民主、立憲民主が推薦する。「オール沖縄」勢力は、元県幹部の志村恵一郎氏を擁立した前回選挙では推薦は出さず、政党色を消したが、今回は推薦を出して基礎票固めを狙う。労組や一部企業から支援を受ける。
仲西氏本人は市議選で当選した野党市議7人と支持基盤固めに取り組む。今後は企業の朝礼回りや施設訪問などで保守票の切り崩しを図りたい考え。知事選候補の玉城氏とのセット戦術で効果的な知名度の向上も狙う。
(宜野湾市長選取材班)
琉球新報は23日から、宜野湾市長選の立候補予定者2氏の政策一覧と14日に実施した立候補予定者座談会の様子をホームページで公開します。