翁長雄志知事の死去に伴う第13回沖縄県知事選は28日で、17日間の選挙戦も残り2日となる。最終盤の「三日攻防」に突入した27日、事実上の一騎打ちを展開する無所属新人で前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=、無所属新人で前衆院議員の玉城デニー氏(58)は街頭に繰り出し、有権者に直接支持を訴えた。
気象台によると選挙戦最終日の29日に沖縄本島が暴風域に入ることが予想され、うるま市の浜比嘉、平安座、宮城、伊計、本部町の瀬底、今帰仁村の古宇利の6島では28日に繰り上げ投票が実施される。
両候補者が街頭での訴えなどをするのも28日が最後となる見込みで、陣営によっては通常は最終日に行う打ち上げ式などの街頭集会を1日早める可能性がある。30日の投票日に台風の影響で票の取りこぼしが出るのを防ぐため、両陣営とも有権者に期日前投票を呼び掛けた。
佐喜真氏は大票田の那覇を選挙カーで回り、午後は那覇市金城の大型商業施設前で自民党国会議員と街頭演説した。その後、第一牧志公設市場などで有権者と握手を重ねた。演説で「何よりも重要視しているのは県民の暮らしだ」と訴え、県民所得の向上などに全力を注ぐと強調した。
玉城氏は地盤のうるま市と沖縄市で街頭演説を行い、「うちなーのことはうちなーが言える未来を作る」と翁長県政の経済政策の推進と新基地建設反対を中心に訴えた。寸暇を惜しむように選挙カーの中からも期日前投票を呼び掛け、地元の沖縄市美里での決起集会でも訴えた。