沖縄県立看護大学教授が出張旅費66万円不正に受け取る HPで公表 教授は退職


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「公的研究費等不正使用に関する調査結果」を公表した県立看護大学のHP

 沖縄県立看護大学(嘉手苅英子学長、那覇市)は28日、同大教授が2015~17年にかけて出張旅費を計66万5580円不正に受け取っていたと発表した。ホームページにこの元教授の氏名と調査結果を公表した。

 不正受給分が返還されており、氏名公表で社会的制裁を受けることから、大学としての処分はせず、8月に元教授の退職を認めた。

 元教授は航空券を二重に予約して高額な領収書で旅費を大学に支出させ、実際は安い航空券や無料の特典航空券を使って差額を得ていた。不正使用は21件あり、日本学術振興会の学術研究助成基金助成金(科研費)と県費(教員研究費、教育費)から支出された。

 嘉手苅学長はホームページで「このような事態が生じましたことは誠に遺憾であり、国民の皆さまならびに関係機関の皆さまに深くおわび申し上げます」と謝罪した。手続きや確認体制を整備して、不正使用の防止に大学を挙げて取り組むと述べた。

 昨年11月に県出納事務局から指摘を受けて、学内4人、学外4人の委員による研究不正問題調査会を立ち上げ、ことし8月まで調査を行った。【琉球新報電子版】