澤岻 国体・少年スクラッチ準V 悔しさ上回る達成感


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少年男子スクラッチ決勝 力強いこぎで準優勝となった澤岻達希(北中城高・右)

 少年男子スクラッチ決勝は序盤で抜け出した澤岻達希(北中城高)が先頭を引っ張ったが、最後にかわされ準優勝だった。澤岻は「あと一歩で優勝という悔しさはあるけど、力は出し切ったので悔いはない。とてもうれしい」。惜しくも逃した頂点だが、悔しさを上回る達成感があった。

 27日の予選から調子はよく、決勝前も緊張はなく足もよく回っていた。レース(25周)では残り2周でスパートをかける予定だったが、8周目で加速すると、大阪の選手と2人だけが飛び出す形となった。「勝負はラスト1周」と最後にさらにスパートをかけて、トップに出てリードも付け始める。「何も考えずに走ったら足がパンパンだった」。足の疲れに襲われ、必死にこぐも最後100メートルで並ばれ逆転された。「積極的に自分から仕掛けられたのは良かった」とレース展開に後悔はなかった。

 高校最後の大会で、憧れの先輩、平安山良希の高校時代の成績に並んだ。高校卒業後は競技を続けるか決まっていない。それでも直後のレースでその平安山が優勝する瞬間を目撃した。「いつかは(自分も)優勝したいですよね」と少し視界が広がったような、勝負師の表情があった。

 (屋嘉部長将)