琉球銀行(川上康頭取)は3日、那覇市久茂地の本店ビルについて、現在の場所で新たに建て替える方針を発表した。2021年9月に現本店ビルを解体し着工、23年12月に落成と営業開始を予定している。
耐震性と防災機能を強化し、顧客の安全確保と業務継続体制の向上を図る。また現在本店と琉球リース総合ビル、浦添市の電算センターに分散している本部機能を集約して、より効率的な業務運営体制を築くことを目的としている。連結子会社も入居する方向で検討を進める。
設計・監理は三菱地所と国建の設計共同体が手掛ける。19年10月ごろまでに設計などの詳細を決める。具体的な規模や総工費、施工会社は決まっていないという。現本店ビル解体後の仮移転先は那覇市内に確保しており、賃貸での入居を検討している。
現本店ビルは1966年に地上3階、地下1階建てで建設され、その後地上5階建てに増築された。琉銀総務部の担当者によると米軍工兵隊の設計で、大きな柱のない無柱空間が特徴。50年以上が経過して老朽化が進んでおり、2013年の耐震診断では「長期的に利用するには耐震工事が必要」と診断された。行内で議論を重ね、ことし7月の取締役会で建て替えの方針を決めた。今後、川上頭取を委員長とした新本店ビル建設委員会を立ち上げる。
新本店ビルの具体的な設計などは未定だが、島袋健総務部長は「安全安心で環境型のビルを構築し、地域の人や物を結ぶ建物にしたい」と話した。