14歳 歌謡曲に情熱 大会で賞総なめ、全国へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
クラウン歌謡フェスティバルの賞状を掲げる石原昌徳さん=9月28日、沖縄市

 【沖縄】沖縄市立美里中2年の石原昌徳さん(14)は歌を本格的に習い始めてわずか1年弱で、県内で開催された数々の歌謡大会の優秀賞を総なめにしている。こぶしをきかせて歌い上げる姿は大人顔負けで、聴衆を魅了する。「将来は演歌歌手になりたい」。目を輝かせて語る姿とは対照的にあどけなさが残る。

 演歌をよく聞いていた祖父の影響で歌に興味を持った。小学5年生からトゥシビーなどの祝いの席で披露するようになった。北島三郎さんの歌で同級生を驚かせたこともあった。

 昨年10月から、うるま市で歌謡教室を開く上江田健雄さんに師事している。週に2回、1時間のレッスンを受ける。上江田さんは「覚えが早く大きな舞台でも物おじもしない」と評価する。最近は表現力にも磨きをかけるようになった。そんな石原さんが歌う「母ちゃんの浜唄」に涙を流す人の姿もあったという。

 7月6日に開かれた沖縄大衆音楽祭では県知事賞を最年少で受け、8日に東京で開かれる全国大会への出場を控える。先月9日開催のクラウン歌謡フェスティバルでも65歳以下の部で金賞を受賞、11月の全国大会への切符をつかんでいる。

 石原さんは相次ぐ受賞にも「賞は獲得しても歌がうまい人はもっとたくさんいる。どの大会でも自信や余裕があるわけではない」と話す。「表現力やリズム感は日々の練習で向上させていく」とし、努力を重ねる日々だ。8日の大会については「チャンピオン目指して頑張りたい。夢をかなえるため、いろいろな大会に出て入賞できるよう頑張っていく」と力強く話した。
 (宮城美和)