キャリータイプで持ち運び自由自在。三面開きのボックスに、さまざまな情報を備えた移動式の情報センター「ZINE KIOSK」(ジンキオスク)が誕生した。曙小学校近くのあけぼの公園を拠点に、月3回開館している「パーラー公民館」(移動式屋台型公民館)などでお目見えしている。地域情報や個人の興味関心があることなど、伝えたいことを自由に発信・閲覧できる。パーラー公民館の開館日の8月28日、お披露目会が催された。
「ZINE KIOSK」は、那覇市若狭公民館を運営するNPO法人地域サポートわかさの企画。「ZINE(ジン)」は、マガジンのジン。紙に伝えたいことなどを好きなように表現した(手作りの)小冊子のようなもの。「KIOSK」は小さなお店を意味する。
「ZINE KIOSK」には、地域活動やイラスト付き手作り絵本など製作者の思いが詰まった「ZINE」が並び、地域の情報をつなぐ情報センターとしての機能を持つ。メッセージを書き込める黒板も搭載。キャスターも付いている。
お披露目会で、若狭公民館の宮城潤館長は「地域の皆さんの活動や思いをつなげていけるような場をつくりたいと思った」とあいさつし、「活動の場に出向くことで情報が届きやすくなる。いろいろな人の視点を提供し、情報を集めることもでき、移動することでつながっていける」と話した。
パーラー公民館の上原美智子館長(83)は「子どもたちの活躍や情報を知ることもできる。有効に活用して地域活性化につなげられたらいい」と喜びを語った。会を訪れた那覇市地域包括支援センター安謝の安里尊之さんは、介護予防教室の情報などを盛り込んだ「ZINE」を持参し、「ZINEで社会資源のリストを作り地域全体に届けたい」と話した。パーラー公民館を訪れた子どもたちも「ZINE」作りに挑戦した。
(中川廣江通信員)