社会

忙しい日常に温かみ 長嶺さんの「さかな」採用 沖縄手帳に障がい者の芸術

沖縄手帳に起用された「さかな」の原画を手にする長嶺留美子さん(右)と母の弘子さん=16日、那覇市泉崎

 沖縄特有の暦や記念日を記した「沖縄手帳」の2019年版に、ダウン症の長嶺留美子さん(55)=八重瀬町=が描いた「さかな」がアールブリュット作品として起用された。色彩豊かで温かみのある長嶺さんの作品は、手帳を使用する人を笑顔にする。16日、長嶺さんと那覇市泉崎の琉球新報社を訪れた沖縄手帳発行人の真栄城徳七さんは「忙しい時にこそ、長嶺さんの絵を見てほっと一息ついてほしい」と話した。


2019年の沖縄手帳

 アールブリュットとはフランス語で障がい者の創作芸術を表す言葉で、自身の内側から湧き上がる衝動をそのまま表現した「生の芸術」を意味する。創刊25年目を迎えた沖縄手帳は「日常に癒やしを」との思いで、2012年から県内在住者のアールブリュット作品を毎年掲載している。

 長嶺さんの作品は、鮮やかな青色の海原を悠々と泳ぐ2匹の魚が描かれている。魚はデフォルメされ、人間の顔のようにも見える独特のタッチだ。特に色塗りにこだわったといい、一色一色時間をかけ仕上げた。カラオケと踊りも大好きという長嶺さんは「多くの人に見て、喜んでもらえたらうれしい」とはにかんだ。