那覇市長選 城間幹子氏が再選 4年間の市政運営に評価


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覇市長選で再選を決め、集まった支持者と万歳する城間幹子(左から5人目)=21日午後8時4分、那覇市松山の選挙事務所(大城直也撮影)

 任期満了に伴う那覇市長選は21日投開票され、無所属現職の城間幹子氏(67)が7万9677票を獲得し、4万2446票を得た無所属現職で前県議の翁長政俊氏(69)=自民、公明、維新、希望推薦=を3万7231票差で破り、再選を果たした。

 城間氏は9月30日の知事選で勝利した玉城デニー知事と同じ「オール沖縄」の組織体制を維持して盤石の選挙運動を展開し、無党派そうに支持を広げ、企業も一部取り込んだ。

 「オール沖縄」勢は、宜野湾市長選は落としたが、知事選、豊見城市長選に続く勝利となった。選挙結果は玉城デニー知事の県政運営に追い風となりそうだ。一方、投票率は49・19%で戦後行われた22回の市長選で4番目に低い結果になった。

 那覇市長選は、子育て施策や街づくりなどを争点に論戦が繰り広げられたほか、1期4年の城間市政への評価も問われた。城間氏の当選は、市民が市政運営を信任した結果だ。認可保育園の増設による待機児童数の減少などが評価された。

 選挙戦で城間氏は、4年前に市政を託された翁長雄志前知事の後継であることや、玉城県政との連携を前面に打ち出した。オール沖縄の支援体制で選挙運動を展開し、知事選勝利の勢いに乗って支持を広げた。現職としての知名度を生かした。

 一方、翁長政俊氏は現市政の課題や問題点を指摘し、市政刷新を訴えた。ただ、支援組織が知事選にも取り組んだ関係で、実質的な動き出しは知事選の後となり、政策や訴えが十分に浸透しなかった。自民党県連は知事選と同様に「自公維」の枠組みで選挙戦に臨んだが、支持を広げられなかった。組織体制の立て直しが急務となっている。

 当日の有権者数は25万5487人。投票率は14年の前回選挙に比べて17・06ポイント低かった。【琉球新報電子版】