クレジットカード運営の米マスターカードは22日までに、世界の主要な都市を対象にした「2018年度世界渡航先ランキング」を発表した。宿泊を伴う外国人渡航者数と、外国人渡航者全体の消費金額について、2009年から17年の間の年間平均成長率で沖縄が双方で世界一となった。
調査は海外から訪れたビジネス、観光などを含む渡航者数と、外国人渡航者全体の消費金額について調べている。マスターカードの取引データに基づいての算出ではなく、公的機関の公表資料などを基に同社が独自に調査、集計した。
同調査によると、沖縄を訪れた外国人渡航者の数は、09年の21万人から17年は301万人と約14倍になり、年平均成長率は39・23%となった。年平均成長率の2位は京都で27・81%、3位は大阪で23・62%と、日本が上位を独占した。
沖縄を訪れた外国人渡航者の消費額では、渡航者数が増えたこともあって09年の8千万ドルから17年には17億4500万ドルまで急激に増え、同期間の年平均成長率が47・11%となった。2位のコロンボ(スリランカ)を20ポイント近く引き離している。17年の海外渡航者1人当たりの1日平均消費額は137ドルという。
同社は、沖縄が急成長を果たした理由について「インフラが整っていることと、余暇を楽しむためのアクティビティーや施設が充実していること、魅力のある文化の存在が理由と思われる。沖縄発着の航空路、海路が増えたことでインバウンドがよりアクセスしやすくなったことも大きい」と分析した。
調査はアジア太平洋地域の45都市、欧州35都市、南米25都市、中東とアフリカ計30都市、北米17都市を対象に行われた。今回の調査から沖縄、北海道、京都など新たに48都市が加わった。