プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区)は26日、沖縄市体育館で川崎ブレイブサンダースと今季第9戦を行い68-60で競り勝った。今季成績は8勝1敗。
第1Qからキングスが29点を奪って圧倒した。第2Qは川崎にやり返されたが、キングスがリードを保つ。後半でも乱れないキングス守備が、相手をタフなショットに持ち込んだ。終盤は川崎の追い上げをやや許したが、点差を生かした試合運びで振り切った。次戦は27日、同体育館で川崎とホーム2戦目を行う。
▽Bリーグ1部(沖縄市体育館、3311人)
琉球(8勝1敗)
68―60(29―6,5―19,17―14,17―21)
川崎(4勝5敗)
【評】キングスは序盤、ゾーン守備で川崎の内角の攻撃を防ぎ、強いプレッシャーで外からタフなシュートを打たせ続けた。一方、攻撃は古川孝敏や須田侑太郎が外から、並里成が中からかき回し、第1Qで29―6と引き離した。第2Qは、相手長身選手2人のゴール下のプレッシャーで攻撃のリズムが崩れる。流れは川崎に傾き、34―25と9点差まで詰められた。
第3Qはなかなか流れを引き戻せず、3点差まで迫られたが、外国人選手らの活躍もあり、再びリードを広げた。最終Qは相手速攻に苦しんだが、須田らのしぶとい守備で8点差で逃げ切った。
◆まだ課題ある
佐々宜央HC(キングス)の話 出だしは素晴らしい入り方だったが、第2Qで川崎のでかいのが3人入って、攻撃も機能しなくなった。だがその後の守備で須田侑太郎、古川孝敏、田代直希がしっかり対応し、攻撃につなげることができた。まだまだ課題はあるが、試行錯誤していきたい。
◆対策して次戦へ
北卓也HC(川崎)の話 第1Qがすべてだと思う。出だしを修正するしかない。Qを重ねるごとに得点が取れるような感覚もつかめてきているが、5人しか点を取ることができていないのは課題。映像を見て対策し、27日に臨みたい。
◆しぶとい守り 流れ呼ぶ
川崎の強力な外国人選手3人の投入で、第2Qに一気に流れを持っていかれたキングスだったが、持ち前のしぶとい守備が機能し、68―60で勝利を収め4連勝を飾った。佐々宜央HCは「攻撃には課題が残ったが、守備にはちょいちょい手応えを感じている」とロースコアの試合に収穫があった様子だった。
序盤からゾーン守備で相手の内角攻撃を防ぎ、6点しか与えなかった。並里成の素早いパス回しで相手守備をかき回し、古川孝敏の連続得点などで29得点し、大幅にリードした。しかし第2Qに入ると状況が一変。川崎はオンザコート(出場できる外国籍選手)3人で、キングスより1人多い有利な状況に。高さのある守備にキングスは攻めあぐね、9点差まで詰められた。
その後、第3Qには一時、3点差まで詰められた。ここでキングスはタイムアウト後にジェフ・エアーズやジョシュ・スコット、アイラ・ブラウンを投入。古川、須田侑太郎も、リバウンドやルーズボールにしぶとく食らいつく、粘り強い守備を見せ、流れを手繰り寄せた。勢いそのままに、橋本竜馬の3点弾などで再び、突き放した。
この日のMVPに選ばれた古川は「いつも声援が後押しになっている。2連勝できるように、応援をお願いします」。ブースターと一体となり、27日も勝利を目指す。
(喜屋武研伍)