【豊見城】沖縄県立南部農林高校(与那嶺国彦校長)の創立70周年記念講演会がこのほど、豊見城市長堂の同校で開かれた。若手芸人が地方に移住して農業に励む吉本興業の「農業で住みます芸人」として地域活性化に励む加藤アプリさんと笑い飯の哲夫さんが、農業の発見や地域の魅力について講演した。講演後、生徒たちは運動場で人文字の「NANNOU70」を作成。生徒らは地域と密着してきた70年の学校の歴史を学び、農業の可能性について語り合った。
同窓会から生徒会へ、記念タオルなどの贈呈もあった。平良宗佑生徒会長は「毎月1回の『南農市』では地域との交流も深く、地域に愛された学校だ。先輩が築いてきた伝統や技術を受け継ぎ、発展させることが私たちの役目だと思う」とあいさつした。
南部農林高校は、1948年に地域からの要請を受けて南部地区唯一の農業高校として創設された。
与那嶺校長はあいさつで、テント張りの校舎に教職員が8人、生徒が76人、農業科が2学級だった創立当初の状況を紹介した。その上で「(今は)ランの新品種開発や甘藷(かんしょ)の無菌培養苗の生産など輝かしい活躍がある。これからも勉強や部活動に励み、将来の目標に向かって努力してほしい」と述べた。
70周年の記念式典と祝賀会は来年2月9日に開かれる予定。