早稲田大学(鎌田薫総長)は1日、同大が社会や文化、公共の利益に貢献したジャーナリストを顕彰する第18回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」の授賞作品を発表した。大賞の公共奉仕部門で本紙の島袋良太記者(34)による連載「駐留の実像」を核とする関連ニュース報道が選ばれた。琉球新報社が同賞を受賞するのは3年ぶり4度目。
選考委員は「日米地位協定のもたらす犠牲を、日本政府や多くの国民が当然のこととして沖縄に押し付けていた状態の背景に独立を忘れたこの国の実態があることを教える」と評価した。
駐留の実像(2017年11月19日付~18年6月9日付)は、米軍の事件事故や航空機騒音、環境汚染などの問題で日本の主権が十分に行使できず、住民生活が脅かされている実態を浮き彫りにした。海外の米軍の対応とも比較した。
その他の大賞は同部門で森友学園や加計学園の問題を巡る政府の情報開示姿勢を問う一連の報道(朝日新聞・朝日新聞デジタル)、NHKスペシャル「戦慄の記録 インパール」、草の根民主主義部門で集英社の「『日報隠蔽』南スーダンで自衛隊は何を見たのか」が選ばれた。応募総数183作品。