小4、ミラクルくんのポップアートに注目! ファッション界、バンドから依頼も 


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
小4で初の個展を開いている城間ゴンタ君と父親の英樹さん=那覇市久茂地のおきなわダイアログ

 油性ペン1本でポップアートのような絵を描く城間ゴンタ君(9)=豊見城市立長嶺小4年=の絵の展示会「ミラクルエキシビジョン2018~スポーツシリーズ」が、那覇市久茂地のおきなわダイアログで開かれている。4日まで。入場無料。

 野球やバスケット、サッカー選手など、スポーツ選手をほぼ1本描きで仕上げ、父親でアートディレクターの英樹さん(42)=D.O.K.U.T.O.KU460代表=がパソコンに取り込み、ゴンタ君の希望する色を英樹さんと相談して決めて新聞紙の大きさのパネルに仕上げた。20点が展示されている。

 ゴンタ君は初の個展に「うれしい」と笑顔を見せた。個展開催のきっかけは、半年ほど前にゴンタ君が描いた漫画「ドラゴンボール」のキャラクター・ベジータを会員制交流サイト(SNS)にアップしたところ「かわいい」「Tシャツにしてほしい」などの反響が大きかったことだった。「この子の頭の中は面白い」と確信し、インターネットで見つけたスポーツ選手の写真などを見せてスポーツに特化して描かせたら次々とゴンタ君にしか描けない作品が生まれたという。

 その後、英樹さんのプロデュースもありゴンタ君の絵に関心を持つ人が増え、ロックバンドの「シャオロントゥザスカイ」のポスターを手掛けたり、神戸の花火大会のポスター、Tシャツの絵の依頼を受けるなど「ミラクルくん」の名前で活動している。

 ゴンタ君は絵について「①心を込めて描く②集中して描く③写真を見てよく描く、ってお父さんと約束した三つの言葉を言って描くようにしている」と話し、作品1枚を数分で仕上げることも多いという。

 英樹さんは「どうせなら、プロがやるような展示会をして、彼の存在を多くの人に知ってもらいたいと思った」と話す。来場者は絵を見て笑顔になる人が多く、見る側を幸せにする魅力を放っている。

 将来の夢は「ゲームクリエイター」と話すゴンタ君。絵を描いている時よりも「ゲームをしている時の方が楽しい」と話し、小学生らしい一面をのぞかせた。次回のシリーズは動物がテーマ。すでに海外のファッション関係者やメジャーバンドからも打診があるとし、さらに活躍の場を広げそうだ。

 展示会は4日まで。おきなわダイアログは那覇市久茂地2の15の8。午前11時から午後8時まで。【琉球新報電子版】