業者10ヵ所で除草剤散布 沖縄・浦添市に報告、周知なく


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 【浦添】沖縄県の浦添運動公園内の広場で除草剤が散布されていた問題で、市内107カ所を指定管理する「うらそえ公園管理共同企業体」が5日、今年6~8月に除草剤を散布した市内の公園など10カ所について報告した。周辺の住民への事前周知や立ち入り制限などの措置は取られておらず、公園を所管する市も散布について把握していなかった。市は近く土壌を採取して検査し、安全性を確認する方針。

 公園を所管する浦添市美らまちづくり推進課が詳しい場所や範囲を精査している。本紙がこれまで除草剤の散布があったと報じた公園も含め、計10カ所に上った。一方、作業員の記憶があいまいな箇所もあり、同課が精査しているが最終的には十数カ所になる見通し。

 本紙の調べによると、今年に入って除草剤が散布されたのは(1)組踊公園(2)勢理客小公園(3)内間西公園(4)内間東公園(5)クニンドーの森公園(6)ゆうな公園(7)大宮公園(8)大平小公園(9)指定管理者「うらそえ公園管理共同企業体」のヤード(10)伊祖公園―の10カ所の植栽帯や周辺の歩道沿い、拝所周辺など。1回から複数回にわたって散布されたという。

 市は「仕様書では除草剤散布についての規則がなかった。今後は仕様書の内容を見直し、指導をしていきたい」としている。

 うらそえ公園管理共同企業体は「手刈りや草刈り機による作業を呼び掛けていたが、組織内の意思疎通が十分でなく、結果として除草剤を散布してしまった。今後は市の指導も受けながら管理を徹底したい」と述べた。